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人手不足解消に効果アリ!?「リファラル採用」の特徴と注意点

2025.02.24

「良い人を採用したいけれど、なかなか見つからない……」と、人材採用について悩まれている社長も多いのではないでしょうか。そうした社長にお知らせしたい採用手法が、近年注目されている「リファラル採用」です。その特徴と注意点をこ紹介します。

社員等に知人を紹介してもらう採用手法!
「縁故採用」との違いは?

中小企業が新たに社員を採用しようとする場合、ハローワークや求人広告の掲載、あるいは就職・転職サイトの活用などが一般的ではないでしょうか。
しかし近年、特に若い世代の労働人口が減少しており、採用に関する競争率は格段に高くなっています。そのため、募集をしても採用に至らない、中には応募すらないーといった厳しい現状があります。
こうした中、中小企業でも比較的取り組みやすい新たな採用手法として注目され始めているのが「リファラル採用」です。リファラルとは「推薦」「紹介」という意味で、社員等に知人・友人を紹介してもらい、入社につなげるというもの。「縁故採用」と似ていますが、リファラル採用と縁故採用では、「対象人材」「採用されないこともある」「会社の制度として整っているかどうか」という点で、相違が見られます(図表)。

直接アプローチできるリファラル採用は中小企業こそ、試す価値あり!

リファラル採用の最大の特徴は、対象となる人材に直接アプローチができる点です。そのメリットは以下のとおりです。

「リファラル採用」のメリット

◎大企業や同業他社等との競合を避けられる
◎採用にかかるコストを削減できる
◎転職活動はしていないが、潜在的に転職を考えている人材にアプローチできる
◎経営理念や社長の考え方に合致する人材を採用できる
◎幹部社員だけでなく、一般社員も経営者の目線で採用に関われるなど

 リファラル採用縁故採用
対象人材若手・新入社員の知人や友人であることが多い社長や経営幹部の親族や知人であることが多い
選考方法入口が紹介というだけで、選考は通常通りに行う。場合によっては、不採用になることもある。書類選考や面接など通常の選考過程を省略する、あるいは形式的に行うだけで、採用が前提となっている。
制度化の有無会社の制度として社員に周知・浸透しており、担当部署や紹介者へのインセンティブなど、継続的に行うための規程がある。社長の意思決定だけで決まるなど、制度として整備されていないことが多い。

「リファラル採用」のデメリット

◎候補者が別の会社で働いている場合、入社までに時間がかかる場合が多い•選考の結果不採用とした場合、紹介した社員への説明などのフォローが求められる
◎紹介した社員との関係によって、入社後の配置などに配慮が必要な場合がある
◎紹介した社員が退職した場合、リファラル採用で入社した社員も一緒に退職してしまうおそれがあるなど

会社の制度とすることが重要
現社員への待遇改善にも取り組もう

リファラル採用に取り組むことを決定した場合、社員にただ「誰か良い人いない?」と呼びかけるのではなく、会社の制度として規程を設け、社員に周知することが重要です。
進め方の一例として、次のようなステップが考えられます。

step1.
リファラル採用についての社内方針・制度の内容を固める

step2.
会社の魅力をわかりやすく伝えられる資料(アピールブック等)を作成する

step3.
制度ができたら社内に周知し、紹介があった候補者をリスト化する

step4.
会食や会社訪問などを通じ、候補者に会社の魅力を伝える

step5.
その会社の通常の選考過程を踏んだ上で、採用の可否を決定する

なお、リファラル採用は、「社員が紹介したくなる良い職場」であることが大前提となります。採用の仕組みを整えることはもちろん、今働いている社員に対する、待遇面の改善等にもきちんと取り組みましょう。

【参考】
9割がリファラル採用で離職者ゼロ!

スモールビジネス向けに業務効率化等を支援するA社(社員約20名)では、社長自身が出身大学の知人・友人に声をかけて社員を募集。その輪が社員にも広がり、社員の9割がリファラル採用で入社しています。A社では潜在的な入社希望者を増やすため、候補者に気軽に会社に遊びに来てもらう、本人の希望により最初は「業務委託」や「副業」といった形でともに働く機会を設けるといった工夫をしています。その結果、スキルや社風のミスマッチが生じず、優秀な人材の獲得に成功。離職者も出さず創業以来成長を続けています。

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