2018.06.15
Q 住宅ローンを組み、年2回のボーナス時に増額返済していました。仲間と立ち上げた会社の役員になったいま、これまで同様にボーナスを受け取りたいのですが、会社役員の賞与は損金算入できないと聞きました。会社の税負担を減らすための方法はないのでしょうか?
A 役員給与のうち、1カ月以下の一定期間ごとに支給し、かつ、各支給時期の支給額が同額である給与(定期同額給与)は、特段の制約を受けることなく税務上損金として認められます。この定期同額給与以外にも、事前に決めた額を所定の時期に支給する給与(事前確定届出給与)と、会社の利益の状況に合わせて支払われる給与(利益連動給与)も損金算入が可能です。ただし、同族会社は利益連動給与を損金にできません。事前確定届出給与は、役員に支払う前に金額を確定し、支払い時期と額を税務署に届け出て、そのとおりに支給する役員報酬です。定期同額給与以外の給与の支給時期と支給額を、定款に定めればその定めのとおりに、定めていなければ株主総会の決議で、事前に決める必要があります。事前確定届出給与の損金算入のために税務署に提出する書類(事前確定届出給与に関する届出書)は、株主総会や社員総会の決議で定めた日から1ヵ月後か、その会計期間開始日から4カ月後のどちらか早い日までに提出しなければなりません。
出典:納税通信 2016(平成28年)5月2日(月曜日) 第3420号